Archive for January 2008

27 January

「情熱」


ある神聖な朝に、神の島へ旅をする夢をみた。

 うまく言えないけど、
 自分の中へダイブするような感じがした。
 今まで踏み込めなかった大切な部分へ。


そう言えば、
このところ愚痴っぽかった。
苦しくて、
情熱が、虚しさの下敷きになっていた。

 人が 笑うのは、情熱があるからだ。

 人が 走るのは、情熱があるからだ。

 人が 愛を語るのは、情熱があるからだ。

 人が 夢を抱くのは、情熱があるからだ。

 人が 海を渡るのは、情熱があるからだ。

 人が 山を超えるのは、情熱があるからだ。

 そして 情熱のかぎり、人は旅をつづける。

私たちが 死よりも怖れていることは、
 ある朝、情熱を失くした自分 と出会うこと。


「頑張りましょう」と あなたが言った。
 そんな言葉で、
 命の糸は 紡がれてゆく。



17:50:00 | milkyshadows | |

20 January

「真実の淵」


南の島の、
誰もいない波止場にゴロンと寝ころんで、
一晩中、星を見ていたことがあります。

 満天の星。
 天の川が、ぼやけた雲みたいに、
 星空を滲ませていた。


街に生まれ育った私にとって、
星の輝きの他に何も光るものが見えない夜なんて、
あの晩が最初で最後。

 「もしも、この瞬間に、
  背中の地面が消えて無くなったとしたら360°が星空なのに」

地平線を恨めしく思いながらも、
ただ一人宇宙に漂う自分を想像したら、
たまらない孤独感に襲われてきました。

大地に抱かれる安心に、我に返ると、
その暖かさに、
体中がまどろむように溶けて行くようでした。


私は、その時、
自分の一番内側の、
本当の真ん中をリアルに感じたような気がしています。

 そこに繋がってさえいれば、
 天も地も、前も後ろも、左も右も同じこと。
 絶対的な中心軸。

 それは、
 私に勇気と安心を与えてくれたけれど、
 同時に、
 私は孤独と恐怖を思い知らされました。


私の中心にある「真実の淵」は、
ぽっかり深くて、あまりにも遠く、
魂を連れ去るほどの、冷たい風が吹き上げてくる。

その中心をのぞき込むたびに、
私は、今も、
身動きがとれなくなるのです。



17:50:00 | milkyshadows | |

06 January

光の母

闇は光の母だと聞いた。


 「闇」という字は、
 囲いの内側に、「音」がある。
 
   耳を澄ませば、「音」が聞こえる。

  「闇」の向こうに、
  「音」がある。


 「音」という字は、
 「日」が「立つ」と書く。

   光がこぼれて、「音」になる。

   心を澄ませば、
  「音」が聞こえる。


 「闇」の向こうに、光がこぼれる。


17:50:00 | milkyshadows | |