Archive for December 2007

23 December

クリスマスの夢


クリスマスの朝、
長く逢えない人の夢をみました。


 遠い 再会。
 頑なだったのは、 私の方だったのかも知れない。
 
 歳月の流れは、ふたりを戸惑わせたけれど、
 彼は、穏やかに コーヒーをいれて、あたりまえに微笑んでくれた。


 「また、会えたね」
 
 埋めることの出来ない時間をこえて、
 透明な魂と、最小限の言葉で、
 彼は私を赦してくれた。
 
 「また会おう」と言って、
 私たちは別れた。
 最後に見たのは、変わらない彼の後ろ姿。


クリスマスの朝、
長く逢えない人の夢をみました。

 もう何年も会えないきりだけど、
 今年も遠くから、
 感謝と祝福と、愛を贈ります。  



17:50:00 | milkyshadows | |

09 December

冬の朝


手掛かりを見失った冬の朝、
駅までの道で 空を見上げた。

 迷ったら帰る場所 は どこだろう?
 見失ったら 辿る道は あるのだろうか?
 いちばん大切なものは いったい何だろう?


同じ過ちを繰り返すボクに、
キミは天使の笑顔で唄ってくれた。

__あれは何ていう歌だい?
  初めて聞いたはずなのに、
  昔から知っている唄みたいだった。。

 切なくて深い愛の唄。
 キミの祈りに、初めて気づいた。

 いちばん やわらかいところへ 呼吸する。
 そこから すべてが 始まるところへ。


冬の朝、
 ボクは 凛とした空気を 心地よいと感じるだろうか?
 穏やかな日射しに 安らぎを感じるだろうか?
 この空を 美しいと感じるだろうか?
そして、ボクは、
 そんな心 に気づいているのだろうか。。

 歓びだとか、悲しみだとか
 情熱だとか、虚しさだとか


愛 ならば
 あまねく宇宙に満ちている。
心が 動けば、磁場を描く。
 そうして 愛は 力を持つ。



17:50:00 | milkyshadows | |

02 December

遠い日に


遠い日に、
海の隣りの緑の丘で、僕らは暮らした。

風の渡る、光に満ちた、
けれど、他には何もない。
僕ら以外に、誰もいない。

丘への道は、誰も知らない。
どうして来たのか、誰も問わない。
それでも僕らは、そこで暮らした。


 あの日、
 僕らは強かったワケじゃない。
 ただ、
 何も知らなかっただけ。

 そして今、
 僕らは弱くなったワケじゃない。
 ただ、
 呆然と、あきらめているだけ。


僕らは流れてゆくけれど、
記憶はそこに漂いつづける。

ずいぶん遠くへ流れて来たけど、
あの日の自分も 捨てたものじゃない。


 “永遠”と呼ばれるモノの
 正体は知らないけれど、
 それは いつだってすぐ隣にいて、
 夕暮れの西の空を、僕らと一緒に見つめている。


17:50:00 | milkyshadows | |