Complete text -- "「カリバラ」"

13 April

「カリバラ」


誕生日の翌日から数えて3ヶ月を、
「カリバラ」と言うんだそうです。
一年のうちで、
お母さんのお腹にいることのなかった空白の3ヶ月。

私たちは、
お母さんのお腹に宿されてからの十月十日は、
お母さんとずっと一緒にいた訳ですが、
この世に産み落とされれた後の最初の季節というのは、
考えてみれば、
たった一人で息をする初めての季節なんですね。

 魂が、体に馴染んで行く為の、デリケートな季節。

無理をせず、大きな変化を控え、
穏やかにやり過ごすのが良いのだそうです。
魂の居場所が、しっかりと定まるように。。

 私にとっては、ちょうど今がその時期。
 春分頃から梅雨入り頃まで。。


時々、
私はいったいどこから来たのだろう、と
遠く耳を澄ませて、思いを馳せることがあります。

 この宇宙は、「無」から始まった。

深い夜に、静かに目をとじていると、
そのビッグバンの響きが、聴こえてくるような気がする時があります。
誕生の衝撃波は、
この身ばかりか 宇宙の果てまで響いてる。

 それは、
 くだけた波が ちいさな泡へと分かたれて行くような、
 シュワシュワとはじけては消えて行く 真夏のサイダーのような、、
 私たちは、
 そんな存在なのかも知れない、と思う。
 __残響が刻印された泡沫。

そう考えると、
人生は「無」へと帰る旅なのかも知れない。

けれど、こうして息を吸うと、
生命の記憶は、一息ごとに新しくなる。
泡のような囁きは、一息ごとに増幅されて、
それは、
永遠に響き合うシンフォニーのように、私には聴こえます。
motoka


19:50:00 | milkyshadows | |
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