Archive for May 2007
27 May
『The Gentle Sun』 #2
journal & report [2/2]
シンガー/ Komatsuさん
シンガー/ Komatsuさん
___オーディションでは、審査員の方から変わったコメントを頂いたそうですね?
はい。
後日ですが、ドリームレコードのプロデューサーからお話を頂いて、「なんでそんな人数がいたのに私なんですか?」ってどうしても気になって聞いてみたんですね。そしたら「雰囲気が重かった」って言われまして。
「悪い意味じゃないよ」って言っていたんですが、「詩を書かせたら面白そうだな。そういう部分があったから声を掛けた」と言われました。
___「重い」って、どういう感じだったのかしら? そう言われてどうお感じでしたか?
その時はわからなかったんですけど、実際にライブをやり始めて、私は必ずライブの時はビデオを撮っておいてもらって後で自分で客観的に見るんですけど、重いですね。(笑)
歌もMCも、本当に重いですね。(笑)
___MCではどんな事を話すんですか?
そんなつもりはないんですけど、最終的には人生論とか、どうしても熱い話にどうしてもなってしまって。なんか本当に重いです。
___リスナーの方はどんな反応を?
友達だったり家族だったり、やっぱりみんなそういう風に言いますね。一言一言が重いのと、歌も重いって。
自分の良い面でもあり、悪い面でもあり、って受け止めています。
___アーティストとして、伝える側として、どんなメッセージを込めて行きたいですか?
私がいつもテーマにしているのは、「今を一生懸命生きる人へ」ということと、私自身が「愛されていたい、愛していたい」という思いです。
まずそこがあっての私の歌だと思っています。
___きっかけになる出来事が人生の中であった?
一番はやっぱり子供です。
子供を産んで子供を育てて、子供を愛することで、私が今まで貰ってきたたくさんの親からの愛だったり、そういうものに初めて気づかされて、逆に子供を見ていて教えられることがたくさんあるんですよ。
そういう思いは、やっぱり母親になってみて初めて感じることなので、そこを大切にしていきたいと思います。
___ご出産される前から、曲や詩を書いてらしてんですか?
詩はなんとなく書いていましたが、その時はそこまで深くは書けなかったと思います。
___作風はかなり変わった?
そうですね、随分違うと思います。
『The Gentle Sun』もそうですが、「 gentle sun」って「優しい太陽」という意味ですが、もう一つ「優しい息子(gentle son)」という意味も私の中にあって、母親にならなければ書けなかった詩だと思います。
___お子様がいらっしゃったりすると、音楽活動をサポートしてくれる家族の存在がある?
そうですね。やっぱり家族の支えがなければここまではやってこれなかったと思います。
___旦那様とか、結構応援してくれてるんですか?
そうですね。
___ライブも見に来てくれたり?
さすがに息子もいるので、なかなかライブには来れないのですが、どんな時でもどんな私でも応援してくれるのが私の主人なので、いつかは一番ライブを見せたい人でもあります。
___今のところ小田原ではライブの予定がないそうですが。
そうですね、まだ地元でやる勇気がなかなか出ず。。(笑)
___でも、これをきっかけにコチラでもなさるようになったら良いですね。Komatsuさんの声は、すごく可能性を感じるので、いろいろな歌を聴いてみたいです。
ありがうございます。
___楽しみにしています。
20 May
『The Gentle Sun』 #1
journal & report [1/2]
シンガー/ Komatsuさん
シンガー/ Komatsuさん
___Komatsuさんは小田原のご出身だそうで、今も住まいはこちらですか?
はいそうです。
___活動は都内がメイン?
そうですね。
___アーチストネームはアルファベットで「Komatsu」。女性アーティストって下の名前を使うことが多いですが、あえて苗字?
はい。
歌をやる2年前くらいに結婚したんですけど、結婚してから歌を始めたので、歌で出会う人は私のことを「Komatsu」って呼んでくれるんです。それで覚えやすいかなっていうのもあるし、「Komatsu」になった自分としてこれからやっていきたいなっていう意味もあって、「Komatsu」にしました。
___結婚が転機だったんですね。
そうですね。結婚と、やっぱり一番は子供がきっかけです。
___子供さんは今おいくつなんですか?
2歳4ヶ月。男の子です。
___出産が、シンガーになるきっかけだった?
そうです。オーディションを受けたのが22歳のときですね。
それまでガムシャラに仕事をしたり、何かをしたり、毎日忙しくて自分を見つめなおす時間が無かったんです。それで、子供が生まれて、一歳になった時に初めて自分に余裕が持てたんです。
子供が成長していく姿を見て、私も今しか出来ないことを、母としては勿論そうなんですが、今やれることを精一杯やろうと感じたことがきっかけです。
___音楽は昔からなさっていたんですか?
5歳からピアノを始めて、管楽器を少し習ったり。常に音楽には触れていました。
___管楽器は何を?
トランペットをやっていました。
___トランペット! ああいうシンプルな楽器って難しいんですよね!
難しいですね。
___今もされるんですか?
今は殆ど演奏しません。ピアノは好きなので、時々自由に弾いてたりしています。
___影響を受けた与えた演奏家がいらっしゃるそうで?
はい。フジ子・ヘミングさんです。
たまたまTVで観た時に、勿論有名な方だったので知ってはいたんですけど、ショパンの『革命』を弾いていらして、それを聞いたときにすごく胸が熱くなるというか「やっぱりピアノ好きだな」と、単純なんですけど、すごく思って、またピアノを始めたりしました。
___それはいつ頃ですか?
それは17歳くらいだと思います。
___それまでは音楽は少し遠ざかっていた時期もあったんですか?
そうですね。
___どうして楽器ではなく、歌う方を択んだんですか?
何でですかねぇ。。
歌はあまり意識したことがなくて、音楽自体近くにありすぎて当たり前だったので、気づかなかった部分もあったんです。
余裕が出来たときに「音楽ってイイなぁ」って改めて感じて、音楽をどうしてもやりたいと思って、そのときに、詞とか歌に影響される部分がすごく大きかったので、「私もそうなれたらなぁ」って、単純な理由ですけど、それで歌を始めました。
___書きためた詞もかなりあるそうですね?
そうですね。いくつもキーワードがあって、そこから広がって行くんです。
___どんな感じに広がって行くんですか?
私は自分で曲は書いてないので、クリエイターさんの方から曲を提供して頂いているんです。
その曲を聴いて、直感で「あ、この曲にはこんなキーワードだな」って浮かんでくるんですよ。そこから広がりますね。
___先にメロディーやコード進行があって、書きためた詞とミックスする感じなのかしら?
そういう時もあります。殆どは、その時の自分の感じたままに書いています。
___さっきも詩を拝見させて頂いたんですけど、「言霊」をすごく大切にされてる感じがします。
日本語ってやっぱり好きで、英語が解らないというのもあるんですけど、一番ストレートに伝わるし、言葉が綺麗だなって思うので、それをそのまま音楽につけたらすごく良いなと思っています。
___そのデビュー曲を紹介していただけますか?
はい。『Wish』というアルバムに収録させていただいている、Komatsu初めての楽曲なんですが、『The Gentle Sun』といいます。
___この曲はどんないきさつで作られたんですか?
去年の3月、今から1年前くらいなんですけど、直接一人一人に会ってくれるオーディションがあって、それをきっかけにあるプロデューサーの方が声を掛けてくれて、そこから始まりました。
___200人くらいの中から最終の4人に選ばれたそうですね。
はい、そうです。
___そのオーディションで出会ったアーティストさんと、共同でCDを製作したんですか?
そうですね。
そのオーディションの中からはその4人だけなんですけど、CDの方には18人入っているので、いろんなオーディションの中から集まってます。
___Komatsuさんのヴォーカルは、すごくパワーがあってカッコイイですね!
まだ1曲しかCDにはなってないそうですけど、いろいろな歌を聴いてみたくなる声です。
いろんな事に挑戦してみたいと思います。
(つづく)
13 May
「自由」と「宇宙」
journal & report [2/2]
ナチュラル・ヒーラー / MAX さん
ナチュラル・ヒーラー / MAX さん
「自由」という意味
僕が伝えたいのは「自由」なんです。完全な自由っていうのは、この世の中で身体を持っている以上、実現は出来ないんですが、それでもいいんです。ところが「自由」という意味を、困ったことに皆さんが知らない。
実は、「自由」という言葉は最近の日本語なんです。明治維新の頃に、福沢諭吉さんが作った。「これから英語を教えなきゃいけない」と辞書をつくった時に「freedom / liberty」に該当する日本語がないので、彼が中国の漢文にあった「自由」を当てはめた。
けれど、先日ジャーナリストの方とも話したのですが、これは誤訳だと思うんです。
西洋の「freedom / liberty」って、意識が外に向いている。例えば、肉体からの自由、会社からの自由、「free from 〜」何々からの自由、って。
これは、本当はあり得ないんです。
さて、この「自由」は本来どういう意味かと言うと、それが「宇宙」の存在、って話と繋がるんです。
このことは、なかなかアメリカ人には説明し難いのですが、かえって日本の人には説明しやすい。
「自由」の「自」は「自分」の「自」ですね。
ポイントは、この「由」という字なんですよ! 「由」にサンズイ(氵)をつけると「油」ですよね。お水が入った容器があって、その容器に入った液体が「油」なんです。
では、このサンズイ(氵)を取るとすると、この中の水も取ります。すると「空の器」なんです。空っぽの状態なんです。自分を空っぽにすることなんです、「自由」というのは。
だから、何々からの自由、というのはあり得ないんです。逆に言うと、自分の執着心を取り除くとか、自分を空にすること、それが「自由」という意味なんです。
「由」は中国では、「源」を意味します。エネルギー源、源泉のことなんです。
ところが、みんなは「エネルギー」ばっかり気にして「源」には注目しない。オーラのことばっかり話題になるけど、そんなのどうでも良いんです。自然に出てくるものなんだから。
それよりも、大切なのは「源泉が自分の中にある」と気づくことなんです。それは何かと言えば「空っぽ」なんです。
空のコップ
コップって、空じゃなきゃ使えないんですね。空で初めて役に立つ。
よくみなさんが「私、いっぱいいっぱいだから」って表現する。いっぱいいっぱいだったら、もう入ってこないですよね。空じゃないと、必要なものも飲めない。
どんなにキレイな湧き水も、欲張って取っておけば、一週間後にはカビが生えます。でもそれに執着して、そのまま次に必要なものを飲むとする。そうすると、腐ったお水と新しいお水が混ざって、それを飲んだら当然病気になりますよね。それが今の現代人のあり方なんです。空っぽに出来ないんです。手放せないでいる状態なんです。
本当は、捨てることは簡単なんです。ガバッとこぼしちゃえばいいわけなんですから。飲み干しちゃえばいいわけなんです。
ところが今の社会はモノが溢れているから、得ることの方が逆に簡単なように感じてしまって、捨てることの方が大変になってしまう。
例えば、今トマトジュースが欲しいと言えば、誰かが車のエンジンをスタートさせて、ガソリン代と時間を使って、スーパーマーケットに行ってお金を払って買って来て、また、そのトマトもどこかで収穫されたものが入って来る。。
得ることってすごく大変なんです。
「宇宙」について
空っぽになった状態、これが、僕が言おうとしている「宇宙」なんです。
「宇宙」という字。ウ冠(宀)は「空間」を意味するんです。「家」とか。「宇」も「宙」もそう。
「宇」の字の「于」は「刀」の意味で、大きな刀を空間に入れて、宇宙の大きさを表すものなんです。
じゃ「宙」の字は何だろう、と言うと「自由」の「由」がありますよね。これは空間に「由」を持っていることなんです。それは何か、と言うと「空っぽの器」なんです。「源泉」なんです。
つまり、人が自由になったら、このエネルギーは無尽蔵に、尽きることなく湧き出流るものなんです。または、外から受けると言うのも良いですよ、器なんだから。どんどん入ってくる、必要なものが。
空っぽになることの大切さ、つまり源泉を持ってるのが「宇宙」で、それが自分の中にあるんだよ、っていうことなんです。
ところが、今の人たちはどうしても頭で考えて、身体で感じることを忘れていってしまうんです。物質世界から離れたつもりの精神世界の人たちは、難しい言葉を並べて複雑化してしまって、余計に苦しんじゃっている。
「そうじゃないんだよ」って戻して行きたい。
宇宙の中のものはすべて物質なんです。で、物質でいいわけなんです。オーラの色がどうしたこうしたとか、前世とか高級霊とか、そういうことは全く必要ない。自由になれば、自分に必要なものが自然となってどんどん湧いてくるし、それは自分の中にある。
繰り返すこと
じゃぁ「自由」ってどういうことなのかと言えば、人の生き方の問題なんです。
まず体で感じることなんです。身体で感じて、頭で考える、そして、体で行動する。それを繰り返せばいいんです。
そしてまた、その結果に感じる。体は正直だから感じるんです。その感じることを忘れない。そしてまたそこから考える。そしてまた行動する。
これを「reaction / リアクション」と言うんです。「re」繰り返す、「action」行動。
これ、 実は、宇宙の始まりが「リアクション」なんです。「リアクション」というのは「核融合反応」のことなんですよ。
宇宙って、始まったとき水素とヘリウムしかなかった。その水素とヘリウムの核融合反応から宇宙が始まった。水素とヘリウムが核融合反応を起こしたことで、いっぱいの物質が生まれたんです。
宇宙が生まれた時は、星が一個もなかったわけですよね。宇宙空間が「リアクション」とともに「インフレーション」というのを起こして、宇宙が膨張して、小さかった宇宙がブワァーッと大きくなって行くわけなんだけど、もともと何もない真空じゃなくて、物質でいっぱい満たされていた。そこに星が生まれるわけなんです。
この「リアクション / 核融合反応」で、星が生まれ、星が死ぬ。そして、爆発してまた新しい物質が生まれる。そしてまた星が進化する。宇宙はその繰り返しなんです。
今、星が爆発することを「死ぬ」って言ったけど、この「死ぬ」ってことをみんな怖れちゃうんです。解らないから。
解らないから素晴らしいのに、解らないことに怖れを抱いてしまう。死ぬってことは、終わりじゃないんですよね。
星も、爆発して終わるんだけど、ひとつの星からブラックホールと星間物質と呼ばれる物質たちに大きく分かれて行くんです。そして、ここからまた新しい星たちがいっぱい生まれて、進化をしていくわけなんですね。(ブラックホールからまた新しい宇宙が生まれるというのが、最新の宇宙理論なんですが。)
これ、素晴らしいことなんですよ!「死ぬ」って。つまり「進化」なんです。
ひとつの星から、いっぱいになる。
解らない
だから人間も同じなんです。
僕たちは、未来のことって解らないでしょ。10年後の自分、明日の自分、予想はある程度つくけど、裏切られますよね。分かった気になちゃう。知ったかぶりしちゃうんです。知らなくていいのに。(笑)
第三者が断定することなんて出来ないですよ。「あなたはそうですよ、こうですよ」と占い師に頼る必要なんて全く無い。
ほとんど解らない人生で、ひとつだけしっかり解っていることは、「死ぬ」ことです。それは、神からの(一つの人生で)最後の贈り物なんです。だからこれは怖いことじゃない、素晴らしいことなんです、ご褒美なんです。
解らないことが素晴らしい、というのが「wonderful」という言葉なんです。解かっちゃったらつまらない。
あとは、その人次第です。その人自身が感じることしかないんです。僕と同じように見えているか解らないし、解らないでいいんです。
人間って、解らないと不安になってしまう。知らないと怖れちゃう。
だから宗教が必要だったのでしょう。宗教は「こうだよ、ああだよ」って、人間を不安から救おうとする。
ある時までは、それで良かったと思う。
日本がきた道
日本を離れてみてよく分かるのが、「何も無い」ことを日本は一回体験した、ということです。
62年前に原爆が2つ落ちて敗戦を迎えて、その時は何も無い、まさに強制的にコップが空っぽになっちゃったんです。洋服もない、お金も無い、価値観も全部なんにも無い。
でも62年も経たずに、こんなに見事に復活してるんです。そんな国、ないですよ。世界で最も豊かな国のひとつになってる。
ドイツも同じように戦争に負けたんだけど、西と東に分かれましたよね。『ベルリンの壁』があって、若者たちは命までかけて、それを越えようとした。
で、ある時『ベルリンの壁』がなくなり、国が統一するという意識改革、大きなイベントがあったんですね。
日本にはそれがなかった。そのまま今の状態があるわけなんです。 戦後焼け野原からずっと続いたものの、どこにもターニングポイントがなかった。
「我慢」「辛抱」って、ずーっとそのまま言われ続けてきちゃった。
明治維新だって、つい最近の話です。1868年ですから、宇宙の138億年の中で200年も経ってない。
その頃の日本も、まだやっぱり「自由」って言えなかった。
何故かと言うと、列強が来るから。日本が刀を取ってちょんまげ取って、西洋に追いつけ追い越せ、なんとか彼らに乗っ取られないように、日本が日本としていられるように守ってってきた。グローバル化って、その時から始まったんです。 今始まったわけじゃない。
その時も、「とりあえず今は頑張ろう!」ということで頑張ってきた。そして日清日露、第一次世界大戦と勝ち続けてきたけど、第二次世界大戦でドンと負けて、やっぱりもう一度「頑張れ!頑張れ!頑張れ!」になってきたわけです。
そして、そのうちに「頑張れ」の本当の意味を忘れてしまった。
だから、どこかで意識的に、自分たちが戦争の焼け野原から変わったんだっていうことを感じなきゃいけないと思う。
辛抱って、もたないでしょ? 疲れちゃうし。それが、今の日本だと思う。みんなが「もうダメ」って言う。身体が訴えて、心が訴えて。
今、もう一度見つめ直す時というのかな。気づく時だと思います。でないと、手遅れになっちゃう。
日本は素晴らしいと思いますよ。
この複雑な地形、気候、豊かな生態系があるじゃないですか。美味しいものが豊富で(笑)。多様な、いっぱいのものがあるんです。こんなに多様な豊かさを持った国ってないですよ。
だから再生できたと思うんです。国土も人間も。
先ほど話をしたように、いっぱいの物が生まれた所から宇宙が始まったとすると、日本というのは宇宙そのものが凝縮してるような所かなと思います。
___再生は可能でしょうか?
もちろん! 間違いなく!
一人一人が輝く星になって欲しい。星って一人で生まれないんです。いっぱいで生まれるんですよ。同じように、一人が輝くといっぱい引き寄せられる。一人が輝くと多くの人ががバッと輝くんですよね。
もしも、この小田原でもと佳さんが輝いたら、一週間後にはもう100人くらいになっていて、小田原の市内は一ヶ月くらいあればみんな輝くようになる(笑)そうすると日本全国が輝くのは一年かからないんじゃないな。
それを僕は信じたいなぁ。
___そう考えるとワクワクしますね。種を蒔いていきたいです。
今ココが宇宙であること、その日本をもう一度見て欲しい。それは、自分を感じることにつながりますからね。
06 May
ハワイに降る雪
journal & report [1/2]
ナチュラル・ヒーラー / MAX さん
ナチュラル・ヒーラー / MAX さん
「ヒーリング」
___Maxさんはこうして時折ハワイから日本にいらして、ヒーリングの活動を水戸黄門のように行脚されていらっしゃいます。どんな感じで、どんな所を廻ってらっしゃるんですか?
今回は横浜から始まり、こちら小田原、箱根、その後西の方へ廻って行きます。名古屋、滋賀、神戸、広島、博多。そして東京へ。今回、滞在は2週間です。
___「ヒーリング」というと、どんな会をなさってるんですか?
その場所によって全く変わるし、会う人がどういう方なのか、毎回変化がありますから、まったく自分も予想つかないですね。あえて「ヒーリング」と言ってしまっているんですけど、自分の中では肩書きにならない肩書きと言うか、人間全員ヒーラーであって、やっていることはすべてヒーリングであるべきものだろう思うんです。
今日本では「ヒーリング」という言葉が分かりやすいだろうと思って使っているんですけど、僕が皆さんに言っているのは「人間は生きている以上、人生そのものがヒーリングであって、皆さんがヒーラーである。だから特別なことじゃない」っていうことです。
___なるほど。「ヒーリング」という言葉は、一般名詞になってきていますものね。
ちょっと怖いのは、先入観が強くなってしまって、たとえば「ヒーリング・ミュージック」というと非常にメロウな癒しの音楽だという固定観念があるんだけど、僕は全くそうは思わなくて、ロックであったりジャズであったり、その人がどう感じるかなんです。
英語で言うと「inspire」という言葉に近い感覚です。「その人が生来持っている生きる力に気づく」という感じです。
それは何かと言うと、例えば美味しいコーヒーを飲んで「あぁ」と思ったり、夜疲れて帰りがけに寄ったバーで、そこのバーテンダーさんがカクテルをいれてくれたり。
美容師もそうですよ。何かを与えるんじゃなくて、逆に髪の毛を切って取っちゃうんですが(笑)
取るというか、浄化、循環させていく方ですよね。新しい自分を見せる、その人を主人公としてその人を引き出してくる、気づかせるっていう、そのお手伝いというかキッカケ作り。そう思えば、どんな職業も素晴らしいヒーリングでありヒーラーであると思うんです。
___とても分かりやすいですね。もともと持っているものを引き出すっていう部分では、私も美容師はヒーラーなんだ思っています。解決方法は、各々がもともと持っているのでしょうね?
各々の中に持ってますね。
よく「エナジー・ヒーリング」とか言ったりするように、エネルギーを与えたりするような、そういった方もいていいと思う。食べ物を提供するような、「与える」ということも素晴らしいことだと思うんですが、先ほども言ったように、もと佳さんなんて髪の毛を切っちゃうわけで、何かを「与える」んじゃないわけなんですよね。
だから僕が言っているのは、その人が抱えてしまっている本当はいらないようなものを「捨てる」ことを手伝うようなことなのかも知れない。なかなか捨てられないのが今の人間ですから、取るとスッキリして、見えてくる。
___「浄化」みたいな言葉も当てはまるかしら?
そうですね。「浄化」というと、お水もそうなんですが、どんなキレイなお水も流れがなくなるとと汚れていくわけで、そうして汚れたお水を身体の中に持ってしまうような状態が「病気」なんです。
そもそも人間みんな病気だと思うんです。その病気を自ら癒していく、その時間を与えられたのが人生なんだと思います。
ですから、なかなかそれに気づかない時に、「こんな感じじゃない?」というのを少し感じてもらう。それで、自分の中に溜まっていったものが流れたり動いたりすると、すごく心地よく感じる。
だから、良い悪いというものではないんですよね。
Wonderful Life
___Maxさんはそれを具体的にどういう方法でなさるんですか? 私たちはハサミでやりますけれど。。
それは相手によって変わりますね。例えば音楽であったり、身体に触れたり、会話もそうだと思うし、本当に予想がつかないですね。会場によっては、黒板を使って図式を書いたりしながら宇宙の話をしたり。それによってパッと気づいてくるということもあって、自分自身、いつも新しい発見です。やっていて楽しいし。
「ヒーラー」というと、いわゆる何かの霊が、とか言う人もいて、そういうこともあるかも知れないですが、あえて僕はそういうことを話そうとは思わないですね。それは解らないでいいんじゃないかな、と思う。解かっちゃったら人生つまんないんじゃないかな。
ハワイ島にいて、ちょっと離れた所から今の日本を見ていると、みんな誰かに教えてもらったり決めてもらったりし過ぎるように見えることがある。「それで人生おもしろいのかなぁ? 本当はちょっと違うんじゃないかなぁ?」と思って、それで日本に来るわけなんです。
僕は、ハワイにいる時はマウナケアという山でガイドをやってます。そして山に上がるけど、いつも分からないんですよ、今日の夕日がどんなものか、今日の星がどんなものか。もちろん、ある程度の予想はつくけど、やっぱり解らないわけですよ。それが面白い。その場その場で感じることが驚きだから、すごい歓びになるわけで、しかもそれは自然のものだし、他人から「こうですよ、ああですよ」って言われるものじゃないんですよね。
「人生はwonderful」ということ。「wonderful」とはどういうことかと言えば、不思議(wonder)が満ち溢れてる(full)っていうことだし、「I wonder 〜」と言うと「解らない」です。解らないから面白い。
それを思い込みで決めつけていたり、自分で解らないから他人に聞くという方向では、「日本、大丈夫?」って感じてしまう。
ハワイに降る雪
___ヒーリング活動のキッカケはどんなことだったのでしょうか?
僕自身、交通事故にあったり、ヒーラーと呼ばれる人に会ったり、気功をしてる人に会ったり。自分の身体を直すという、自分の身体を通しての経験から、感じたり、気づいたり、ということですね。毎日の日々の積み重ねですから、小さな小さなもので、どれをひとつのキッカケにするかいうのは、非常に難しいと思うんです。
やってるうちに気づくこともいっぱいあるんですよ。LAにいて、オアフ島にいて、ハワイ島にいて、今はマウナケアという極地に近い環境に行く。
みなさんはハワイと言うと暖かい常夏の島だと思ってる。私たちは常冬って言う。寒いんですよ(笑)雪が降るんです。みんなビックリするんだけど、ハワイで雪が降るんですよ!
___標高が高いんですよねぇ。。
毎日0mから4205mまで上がりますからね。そこに行くと、寒い時はマイナス10度。だからみんなビックリするんですよ。
___山頂までハイウェイが走ってるそうですね?
ハイウェイではないですが、山頂まで車で行けるんです。山の形状がなだらかなので、とても富士山より高い山とは思えない。途中は四駆でしか行けない砂利道になるんですが、そこまで行くと、そこは森や林が全く育たない森林限界点、ツンドラ気候という世界で2番目に寒い所なんです。
ところが、寒くて雪が降るべきマウナケアに、この数年、雪が降らなくなっちゃったんです。極地にいて自然に接していると、地球の温暖化ということを肌身で感じるんです。目に見えて分かる。去年からは、全く雪が降らなくなっちゃった。スキーが出来なくなっちゃった。
「マウナケア」の「ケア」は「白い」という意味で、雪が降るから白い山。そのマウナケアが「マウナケア」じゃなくなってきてしまった。それは、5〜10年前から徐々に言われてきたのが、ここまで顕著になってきた。雪が降らないことによる連鎖反応、つまり雨がない、水がないわけですから水が枯れて行く。
だから今気になっていることは、やっぱり環境問題だったり、地球温暖化ですね。「ヒーラー」と言いながら、ほとんどの話が今そこに裂かれています。
___そういう解決も、やっぱり一人一人の中にある、、?
中にしかないですね。間違いなく。一人一人の生き方の問題ですよ。
「自然」のことを自分から切り離して、まるで自分の問題でないような外のことに感じるけど、私たち自身が「自然」であって、自然の中に生きている。そこを感じて欲しいし、気づいて欲しい、ということが究極の自分のヒーリングなんです。
どこか自分が傷んだりしていて、そこに気づかなくなってるというのが一番の病気というか、一番癒されなきゃいけないところなんだと思うんです。
マウナケアは世界でもっとも星がキレイに見える所で、すばる天文台をはじめ世界中の天文台があって、僕も天体観測します。望遠鏡でいろいろな星を見せたりして、星座の話をするんです。その時に「宇宙」の話をすると、みんな宇宙って遠く彼方のことだと思っちゃうんですよ。僕たちが立っているこの地球も星の一つだ、ということを忘れちゃってるんですよね。宇宙旅行に行きたいと言うなら、「はい、ここが宇宙ですよ」って。(笑) それを気づいてないんですよね。
どうして気づかなくなったかと言うと、例えば都会で忙しい生活をしてると、沈む夕陽を見たり、上る朝日を見たりすることを忘れちゃう。沈む夕陽を見ると、地球の自転を感じるわけなんですよ。「あ、動いてる」っていう変化する自然を感じるんです。そういうことを体感することがとても少なくなっている。それを感じてもらいたい。
宇宙の中にいて、自分たちが宇宙の一部なんだ、という、それを忘れたことが、おそらく人間の病気の始まりなんじゃないかな、って思うんですよね。今、ココが、宇宙なんですよ。
(つづく)